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カウンセリング

薬の量が安定してきた頃、カウンセリングを受けることを医師に勧められた。
50分1万円という高級な治療。
もっと高いところもあるらしい。

カウンセリングは、カウンセラーに話をすることで気落ちを整理していくことらしいけれど、ここでもやっぱり人見知りのいんぐは、初対面の人に何を話せばいいんだろう、と不安と緊張だった。

よくわからなかったからこれといった準備もないまま、カウンセリングの日が来た。

丸いテーブルをはさんで、カウンセラーとうつ病いんぐ。
安らぐような部屋でもない。
診察室と同じで殺風景。

カウンセラーはおばさんだった。

どんなふうにきいてくるんだろう。
もう医師に話して楽になったんだけど、また話すことでつらかったことを思い出すのはいやだな、という思いもあった。

カウンセラーに聞かれるままに、最初はぽつぽつ言葉を返すだけだった。

仕事のことを聞かれ、少し話し出したうつ病いんぐ。
話し始めたら、つらかったことを全部話さなくちゃつらかったとわかってもらえないという心理だったのかとまらない。
そしてつらかったことがよみがえってしまい、涙が止まらない。
泣きながらつらかったことの全部を話していた。

「つらかったですね」「とてもよくがんばっていたんですね」と言葉をかけてくれた。
赤の他人にこんなふうにいってもらえた。
すごく救われた思いだった。

つらかったとき、職場でこの一言をかけてもらえたら、今こんなふうになっていなかったんじゃないかな、と思った。
そういう環境だったら、今も自分は好きな仕事をしていたはずなのに、と現実がいやになった。

こんなはずじゃなかった。
なぜ自分だけが、こんなふうになってしまったんだろう。
そう思うとまたつらくなって、涙が止まらなくなった。

1時簡以上泣きながら話して、初めてのカウンセリングは終わった。
いっぱい話して、いっぱい泣いて、疲れた。
でもあっというまだったけれど、つらかったと感じていたことがなんだったのか、もっとはっきり自分自身で感じられるようになった気がする。

がんばっている人にとったら、その頑張りを評価してくれたり、ほめたり、認めたりすることで、がんばった甲斐があるし、新たなやる気やがんばりにつながるのかもしれないな、と感じた。

ことばをかけること、ぬくもりをうむことだったんだと気づいた。

もしまた働けるようになったら、こういう言葉を今まで以上にかけられる人になりたいと思った。
そして今まで働いてきた中で、自分なりに言葉をかけてきたことはまちがいじゃなかったことにも、ほっとした。

言葉は力やエネルギーを持っていると感じた。
もちろん、言葉を交わすということは人との係わり合いの中に生まれる。
人は人の中にいて、生きていけるんだとも思った。
一人じゃ生きられないんだ、とも感じた。

疲れたけれど充実した思いがわいた、いんぐでした。

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- PutiRaku -


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